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ShotBoothの使用方法

ShotBoothの概要

ShotBoothは漫画やイラストレーション向けの作画支援ソフトウェアです。3Dモデルを読み込んでシーンに配置し、高品質な線画を出力することができます。

ShotBoothの特長

ShotBoothの役割は漫画やイラストレーションで使用できる最終的な画像の出力、または最終的な仕上げに役立つさまざまなレンダリング要素を出力することです。

現在の3DCGソフトはフォトリアルなイメージを作成することが主流になっています。ShotBoothはイラストや漫画に使用できるノンフォトリアル(手描きのような)イメージを手軽に作成することができます。

  • 作画のガイドや完成イメージに使用できる高品質なライン描画(PSOFT Pencil+ 4 Line Engine搭載)
  • 手描きの加筆に便利なバッファ出力機能
  • 特殊なパースの作画に活用できるカメラのプロジェクション展開機能
  • 物理演算を使用したダイナミック配置ツール
  • 簡単にアイテムを散布できるスキャッター機能
  • 3Dモデルや画像をファイル参照で読み込む、修正に便利なプロジェクト管理方法

「情報」と「注意」について

ShotBoothの使用方法では「情報」「注意」という項目で、関連した機能の補足説明や、機能の制限について場合があります。 機能を動かすことができない状況に遭遇したら、「情報」「注意」の記載がないか見直してください。

情報

関連した他の機能について補足を記載しています。

注意

機能制限や、誤作動のように見える場合について記載しています。

ShotBoothのワークフロー

ShotBoothを使用した大まかな作業工程は以下の通りです。

  1. メッシュや画像をShotBoothに読み込む
  2. メッシュや画像を配置する
  3. マテリアルを調整する
  4. ラインを調整する
  5. 構図とライティングを調整する
  6. レンダリングする


各工程を進んだり戻ったりしながら最終的に欲しい絵を作るのがShotBoothの大まかなワークフローになります。 ShotBoothの画面右上のウィンドウは、作業工程の流れを左から右に進むことをイメージした配置になっています。

以降では各作業工程について解説します。

1. メッシュや画像をShotBoothに読み込む

ShotBoothにはDCC(Digital Content Creation)ツールで作成した3Dモデル(以降メッシュと表記)や画像を読み込むことができます。アイテムの読み込みはShotBoothの画面右上にある[アイテムリスト]から行います。

アイテムリスト

下の画像はアイテムリストにメッシュと画像を読み込んだ例です。

アイテムリストの上部には、アイテムの追加や削除をおこなうボタンが並んでいます。

メッシュファイル読み込みボタン

メッシュを読み込む場合は[メッシュファイル読み込みボタン]をクリックします。ボタンをクリックするとメッシュ読み込みダイアログが開き、メッシュファイルを読み込むことができます。

ShotBoothに読み込めるファイル形式は以下の通りです。

  • .fbx
  • .obj
  • .gltf
  • .glb

注意

メディア(画像)を埋め込んだFBX形式の画像読み込みには対応していません。

イメージ平面作成ボタン

画像を3D空間に配置したい場合は[イメージ平面作成ボタン]を使用します。 ボタンをクリックすると画像読み込みダイアログを開き、画像を読み込むことができます。

ShotBoothに読み込めるファイル形式は以下の通りです。

  • .psd
  • .tga
  • .png

2. メッシュや画像を配置する

ShotBoothに読み込んだメッシュや画像は、画面中央にある[3Dビューポート]に表示されます。

3Dビューポート

3Dビューポートにティーポットを読み込んだ例です。

3Dビューポートの操作方法

3Dビューポートの操作は、ビューポートの右上のボタン、またはショートカットキーを使用して操作します。

移動ボタン

ボタンをマウス左ボタンドラッグすると、ビューをXZ平面に沿って移動することができます。マウス右ボタンドラッグでY軸に沿って移動します。

回転ボタン

ボタンをマウス左ボタンドラッグするとビューポートを回転することができます。 アイテムが選択されている場合、選択中のアイテムを中心に回転します。

ズームボタン

ボタンをマウス左ボタンドラッグすると、ビューポートをズームすることができます。

ビュー操作のショートカット

3Dビューポートの操作はショートカットキーを使用して操作すると効率的でお勧めです。

コマンド名 ショートカットキー
パン マウス中ボタンドラッグ
Alt + マウス中ボタンドラッグ
回転 Alt + マウス左ボタンドラッグ
ズーム マウスホイール
Alt + マウス右ボタンドラッグ
XZ軸移動 Space + マウス左ボタンドラッグ
Y軸移動 Space + マウス右ボタンドラッグ

アイテムを編集するためのツール

ShotBoothの画面上部にはツールバーが表示されます。 ツールバーにはShotBoothで使用頻度の高いコマンドやツールが配置されています。

ツールバーの中央はアイテムを操作するツールと、ツールのオプションボタンが配置されています。ツールを使用するには、アイテムを選択してツールボタンをクリックするとツールを使用できる状態になります。

ツールを使用すると3Dビューポートでアイテムのトランスフォーム(移動、回転、スケール)を編集することができます。ShotBoothではこれらのツールを使用して3D空間上にアイテムを配置してシーンを構築します。

ShotBoothのツール一覧
  • 移動
  • 回転
  • スケール
  • 配置
  • ダイナミック配置


各ツールの使用方法を解説します。

移動ツール

アイテムを移動することができます。

  • ツールがアクティブになると3Dビューポートにツールハンドル(三色の矢印)が表示されます。
  • ツールハンドルは3D空間のXYZ軸をあらわしています。ツールハンドルの矢印をドラッグすると、ドラッグした方向にアイテムを移動することができます。
  • ツールハンドルの中心にある矩形をドラッグすると、XZ軸、XY軸のように2軸平面に沿ってアイテムを移動することができます。

回転ツール

アイテムを回転することができます。

  • ツールがアクティブになると3Dビューポートにツールハンドル(三色の輪)が表示されます。
  • ツールハンドルは3D空間のXYZ軸をあらわしています。ツールハンドルの輪をドラッグすると、ドラッグした方向にアイテムを回転することができます。
  • ツールハンドルの内側にある黒色の領域をドラッグすると、3Dビューポートのスクリーン平面に沿って回転することができます。
  • ツールハンドルの外側にある灰色の輪をドラッグすると、3Dビューポートのスクリーン平面のZ軸で回転することができます。

スケールツール

アイテムをスケールすることができます。

  • ツールがアクティブになると3Dビューポートにツールハンドル(三色の四角)が表示されます。
  • ツールハンドルは3D空間のXYZ軸をあらわしています。ツールハンドルの四角をドラッグすると、ドラッグした方向にアイテムをスケールすることができます。
  • ツールハンドルの中心にある灰色の矩形をドラッグすると、XYZ軸を均等にスケールすることができます。

配置ツール

選択中のアイテムを、近くにあるアイテムの表面に配置することができます。

  • ツールがアクティブになると3Dビューポートにツールハンドル(三色の矢印)が表示されます。
  • ツールハンドルは3D空間のXYZ軸をあらわしています。ツールハンドルの矢印をドラッグすると、選択中のアイテムを、近くにあるアイテムのメッシュ表面にくっつけることができます。

ダイナミック配置

物理演算を使用してアイテムを配置することができます。この機能を使用すると手動でアイテムを配置する場合に比べて、複雑な配置を手軽におこなうことができます。

  • ツールがアクティブになると3Dビューポートにツールハンドル(三色の矢印)が表示されます。
  • ツールハンドルは3D空間のXYZ軸をあらわしています。ツールハンドルの矢印をドラッグすると、選択中のアイテムが移動して、近くにあるアイテムと衝突するようになります。
  • ツールハンドルの中心にある矩形をドラッグすると、XZ軸、XY軸のように2軸平面に沿ってアイテムを移動することができます。
  • ツールハンドルをドラッグ中に Shift キーを押すと、重力を発生させることができます。

画面左側にあるビルトインアセット(ShotBoothに組み込まれた3Dモデルや画像)に含まれる「Shatter Primitive」を使用すると、壁を粉砕したような表現を手軽に作ることができます。

情報

ダイナミック配置ツールは選択中のアイテムに対してシミュレーションを実行します。Shatter Primitiveを衝突させる場合には、Shatter Primitiveの子のアイテムを全て選択してからドラッグしてください。

3. マテリアルを調整する

マテリアルの調整は、ShotBoothの画面右上にある[マテリアルリスト]から行います。 下の画像はアイテムリストにメッシュと画像を読み込んだ例です。

読み込んだメッシュのマテリアルは[マテリアルリスト]に一覧表示されます。 マテリアルはメッシュアイテムの表面素材を設定する機能です。金属、ゴム、ガラスのような物体に見えるようにパラメータを調節することができます。

マテリアルリストバー

マテリアルリストの上部には、マテリアルの追加や削除をおこなうボタンが並んでいます。

マテリアル作成ボタン

[マテリアル作成ボタン]をクリックすると、新規にマテリアルを作成することができます。

作成したマテリアルは、3Dビューポートのメッシュアイテムにドラッグアンドドロップして割り当てることができます。

4. ラインを調整する

ラインの調整は、ShotBoothの画面右上にある[ラインリスト]から行います。 ラインリストはシーンに読み込んだメッシュアイテムの主線、ラインを描画するグループ(ラインセット)を管理するウィンドウです。

ラインはアイテム単位、またはマテリアル単位で指定することができます。

ラインリストバー

ラインリストの上部には、ラインやラインセットの追加や削除をおこなうボタンが並んでいます。

ラインは[ライン]と[ラインセット]の組み合わせて構成されています。

ライン作成ボタン

[ライン作成ボタン]をクリックしてラインアイテムを作成することができます。ラインアイテムはラインのアンチエイリアシングなど、描画品質を設定するアイテムです。

例えばメインとなるメッシュアイテムのラインの品質を上げたり、大量に読み込んだメッシュのレンダリング速度を改善するためにラインの品質を下げることができます。リストの管理を見やすくするためラインアイテムを分けるような使用法を想定しています。

ラインセット作成ボタン

[ラインセット作成(簡易版)ボタン][ラインセット作成ボタン]をクリックしてラインセットを作成することができます。

ラインセットはラインの色や太さを管理するグループです。ラインリストでメッシュやマテリアルをラインセットの子にすることで、どのメッシュにどんなラインを描画するか指定します。
例えば赤色、青色、緑色と三色のラインを使用したい場合は、ラインセットが3つ必要になります。

ラインセットの種類

ラインセットは[ラインセット(簡易版)][ラインセット]の2種類あります。簡易版はその名の通り、ラインセットの主要な機能のみ搭載したスリム化したバージョンです。

ShotBoothのライン描画エンジン(Pencil+ 4 Line Engine)は、CGプロダクションからの高い要求を実現するために多くの機能を搭載してます。このためパラメータの数が多く複雑に感じるかも知れません。そこでShotBoothには主要な機能のみに特化した[ラインセット(簡易版)]を搭載することにしました。

はじめのうちはラインセット(簡易版)を使用して、機能が物足りないと感じるようになったら、フル機能の[ラインセット]を使用してください。

デフォルトライン設定とデフォルトラインセット

ラインリストにはあらかじめ「デフォルトライン設定」「デフォルトラインセット」が作成されます。

「デフォルトライン」「デフォルトラインセット」はShotBoothに読み込んだメッシュアイテムを自動的に登録するためのラインセットです。これらのアイテムはリストから削除することはできません。

ラインセットの設定方法

メッシュアイテム、またはマテリアルをラインセットにドラッグアンドドロップして、ラインを描画するアイテムを指定します。

ラインを描画したくないアイテムは、シーンアイテムの子にある[メッシュグループ][マテリアルグループ]にドラッグアンドドロップします。

ラインセットはリストの上にあるアイテムの設定が優先されます。
例えば別々のラインセットにメッシュアイテムと、メッシュアイテムに適用されたマテリアルを追加したとします。この場合、ラインリストの上にあるラインセットの設定が優先されます。

情報

3Dビューポートでラインを描画する場合はビューシェーディングボタンでラインをONにしてください。

注意

3Dビューポートでラインの描画をONにした状態で多くのメッシュを読み込むと、アプリケーションの動作が重くなる場合があります。
また、4Kなど高解像度ディスプレイでフルスクリーン表示でラインを描画する場合は、CPUが速いことが重要になります。動作が遅いと感じた場合は、ShotBoothウィンドウを小さくするとこで動作速度を改善することができます。

5. 構図とライティングを調整する

ShotBoothはアプリケーション起動直後や新規にプロジェクト作成した状態だと、シーンにあらかじめライトとカメラが配置されています。 これらのカメラやライトを使用して絵を作り上げます。

構図を決める

現実世界のカメラを使って撮影するときと同様に、ShotBoothでもカメラのフレームを表示しながら3D空間を移動して撮影するアングルを探すことができます。

3Dビューポートの[ビュータイプ]をカメラに切り替えるとFPSモードに切り替わります。 FPSモードはFPSゲームのように WSAD キーを使用してシーン内を移動することができるようになります。

FPSモード

3Dビューポートの[ビュータイプ]をカメラに切り替えると、ビューポート右上にFPSモードボタンが表示されます。FPSモードボタンがハイライトされている場合、FPSモードが有効になります。FPSモードボタンをOFFにすると、通常のビューポート操作に戻すことができます。

FPSモードのショートカットキー一覧です。

コマンド名 ショートカットキー
前進 W
後退 S
左移動 A
右移動 D
上昇 F
下降 C
カメラを回転 マウス左ボタンドラッグ
FPSモードの切り替え Q

情報

FPSモードがONの場合、重複したショートカットキーは無効になります。

構図ガイド

カメラには構図をきめるのに役立つ機能がまとまっています。

カメラアイテムを選択してプロパティウィンドウの[構図ガイドボタン]をクリックすると、 構図を決めるためのガイドを表示することができます。

よい絵の構図にはある程度のパターンが存在します。ShotBoothのカメラには実際のカメラに搭載されている定番のガイドや、[アイレベル]のようにイラスト向けのガイドを表示することができます。

ビューシェーディング

構図決めでは、シーンに配置したアイテムをどの角度から撮影するか、欲しい絵を模索します。 絵はシルエットとして見たときに、視聴者に伝わる形になっていることが重要です。 3Dビューポート左上にある[ビューシェーディングボタン]の[フラット]は、シルエットの確認に役立ちます。

ライティングを決める

ライトはシーンに配置したメッシュアイテムを照らします。ライトを配置して欲しい絵にあわせてライトによる演出をくわえることをライティングと呼びます。

順光や逆光など、どのような印象の絵にするかはライティングで決まります。ライトはカメラと同様に[ビュータイプ]をライトにすると、ビューポートの操作方法がFPSモードに切り替わります。

3D空間を移動してライトの照射範囲を確認しながらライティングをおこなうことができます。

6. レンダリングする

構図とライティングの調整が終わったらレンダリングします。

レンダリングとは、3Dビューポートより詳細な計算をおこない高品質の画像を出力する作業のことです。
例えば3Dビューポートではメッシュにアンチエイリアシングがかからないようにしたりシャドウの品質を下げることで、アイテムの配置を快適におこなえるようパフォーマンスに配慮しています。 レンダリングを実行するとメッシュにアンチエイリアシングが適用され、シャドウの品質が向上します。

ShotBoothではラインの計算をCPU、それ以外の計算はGPUが処理します。

注意

ShotBoothのレンダリングできる最大解像度はGPUのメモリ量に依存します。グラフィックカードを搭載していないノートPCやタブレットPCの場合、大きなサイズの画像をレンダリングできない場合があります。

レンダリングの実行方法

レンダリングはレンダリング設定ウィンドウでおこないます。

レンダリングを実行して画像を出力する方法を解説します。

  1. カメラの名前を編集します。出力したときに何の画像かわかりやすい名前に変更してください。また、カメラ名は重複しないように設定してください。
  2. ファイルの出力先でフォルダーアイコンをクリックして、画像を保存するフォルダーを選択してください。
  3. 必要に応じてファイルフォーマットを選択してください。
  4. 出力バッファを編集します。プリセットボタンを使用すると、一度にオプションを指定することができます。
  5. レンダリングボタンをクリックします。
    プログレスバーが表示され、指定したフォルダーにレンダリングした画像が出力されます。

なぜカメラ名を編集するのですか?

ShotBoothはレンダリング時にカメラのアイテム名を出力ファイル名として使用します。このため複数のカメラを使用する場合、カメラの名前は重複しないように設定する必要があります。
カメラ名が重複していると最後にレンダリングしたカメラの画像で上書きされてしまいます。

どうしてファイル名にカメラ名を使用するのですか?

ShotBoothは1つのシーンに複数のカメラを配置し、同時にレンダリングすることを意図しています。出力バッファを個別のファイルで出力する場合、数十個の画像を一度に出力することになります。
数十個のファイル1つ1つに手動でファイル名を設定するのは大変です。そこでShotBoothのレンダリングではカメラ名の後に、出力バッファ名を自動的に追加してファイル名にしています。

出力バッファとは何ですか?

[出力バッファ]とは追加のレンダリング画像です。一般的にイラストではレンダリングした画像をそのまま使用する場合は少なく、2Dソフトで色調を調整したり加筆して最終的なイラストに仕上げます。出力バッファは2Dソフトで色の調整や加筆する場合に便利に使用することができます。
例えば出力バッファの[ライン]を使用すると、ラインだけ別のレイヤーとして出力されるので修正が容易になります。[マテリアルID]や[オブジェクトID]は選択範囲として使用する場合に便利です。

出力する画像サイズはどこで変更すればいいですか?

レンダリングで出力する画像サイズはカメラのフレームで設定します。ShotBoothは複数のカメラを同時にレンダリングすることを想定しているため、カメラごとに異なる画像サイズでレンダリングすることができます。
例えば漫画はコマごとに大きさや縦横比が異なります。カメラごとに異なる画像サイズを指定して出力できることは、静止画をレンダリングする用途に適しています。